
Razer Viper V3 Proは、Razerが2024年4月に発売した超軽量ワイヤレスゲーミングマウスです。 ProSettings.netのデータによると、Apex Legendsのプロ選手87名中10名(約11.5%)がこのマウスを使用しており、製品単体での使用率は堂々の第1位。Razerブランド全体ではApexプロの約25%が使用しているという、名実ともにトップクラスの支持を得ているマウスです。 ただ、価格は約26,000円とゲーミングマウスとしてはかなり高め。「本当にこの値段の価値があるのか?」と気になっている方も多いはずです。 この記事では、Razer Viper V3 Proのスペック、形状、センサー性能、ワイヤレス性能、そしてApex Legendsでの使用感まで、購入前に知っておきたいポイントをすべて解説します。
Razer Viper V3 Proのスペック一覧
まずは基本スペックを確認しておきましょう。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 製品名 | Razer Viper V3 Pro |
| メーカー | Razer |
| 発売日 | 2024年4月24日 |
| 重量 | 約54g(Black)/ 約55g(White) |
| センサー | 第2世代 Focus Pro 35K オプティカルセンサー(最大35,000DPI) |
| 解像精度 | 99.8% |
| 最大速度 | 750 IPS |
| ポーリングレート | 最大8,000Hz(専用ドングル付属) |
| 接続方式 | ワイヤレス(Razer HyperSpeed 2.4GHz)/ 有線(USB-C) |
| スイッチ | 第3世代 Razer オプティカルマウススイッチ(耐久9,000万回) |
| 形状 | 左右対称 |
| サイズ | 127.1 × 63.9 × 39.9 mm |
| バッテリー | 1,000Hz時 約95時間 / 8,000Hz時 約17時間 |
| カラー | ブラック / ホワイト |
| 参考価格 | 約26,000円〜27,000円 |
数値だけ見ても、現時点で手に入るゲーミングマウスとしてはほぼ最高スペックです。ここからは各ポイントを掘り下げていきます。
外観・デザイン ─ Viperシリーズの形が大きく変わった
Viper V3 Proを手にしてまず気づくのは、前モデルのViper V2 Proとは形がかなり違うということです。 V2 Proまでは平べったくて薄い、いかにもViperらしいシルエットでした。それが今回のV3 Proではマウス後部が高くなり、全体的にボックス型に近い形状へと変化しています。サイズは127.1 × 63.9 × 39.9mmで、V2 Pro(126.5 × 66.2 × 37.8mm)と比べると幅が少し狭くなり、高さが約2mm増えました。 
コーティングはソフトで滑らかな手触りでありながら、しっかりとグリップが効く仕上げです。長時間使っていても手汗でヌルヌルしにくく、Razerがこだわったポイントの一つだと感じます。 ボタン配置は左右メインボタン、左サイドに2ボタン、スクロールホイール、底面にDPI/電源ボタンという構成。ボタン数は合計8個で、すべてRazer Synapseからプログラム可能です。
持ち心地・グリップ感 ─ どの持ち方でもフィットする万能型
Viper V3 Proの最大の特徴は、特定の持ち方に特化するのではなく、どんな持ち方でも高いレベルでフィットする万能型の形状を実現していることです。

つかみ持ちとの相性
マウス後部の高さが絶妙で、手のひらの付け根にちょうどよく当たります。サイドのくびれが指をかけやすく、つかみ持ちとの相性は非常に良好です。多くのApexプロがこの持ち方で使用しているのも納得の設計です。
つまみ持ちとの相性
クリック部分に指を置きやすい凹みがデザインされているため、指先でのコントロールもしやすくなっています。ただし、マウス自体がやや大きめの設計なので、手が小さめの方(手の長さ17cm以下あたり)だとつまみ持ちは少し窮屈に感じるかもしれません。
かぶせ持ちとの相性
V3 Proは左右対称型ですが、後部が高くなったことでかぶせ持ちでも手のひらにフィットしやすくなりました。ただし、かぶせ持ちにとことんこだわるなら、エルゴノミクス形状のRazer DeathAdder V3 Proの方が相性は上です。
手のサイズ別の目安
標準〜大きめの手(長さ18cm〜20cm程度)の方に最もフィットします。手が小さめの方はつかみ持ちであれば問題なく使えますが、かぶせ持ちやつまみ持ちだと少し大きく感じる可能性があります。
センサー性能 ─ 第2世代Focus Pro 35Kの実力
Viper V3 Proには、Razerの最新センサーである第2世代 Focus Pro 35K オプティカルセンサーが搭載されています。 最大DPIは35,000、最大速度は750IPS、最大加速度は70G、そして解像精度は99.8%。数値上はゲーミングマウスのセンサーとしてトップクラスの性能です。
ただ、正直なところ最大DPI 35,000を使う人はほぼいません。Apexプロの多くは400〜1600DPIの範囲で使用しています。このセンサーの真価はむしろ「低DPI帯でのトラッキング精度の高さ」にあります。ゆっくりとした動きでも飛びやカクつきがなく、照準を滑らかに動かし続けることができます。 注目すべき機能がいくつかあります。
まず「1DPI単位の調整」が可能になったこと。従来は50DPI刻みなどが一般的でしたが、V3 Proでは800DPIと801DPIの違いまで設定できます。細かいことのように思えますが、感度に強いこだわりがある競技プレイヤーにとっては意味のある進化です。
もう一つが「感度マッチャー」機能。以前使っていたマウスとViper V3 Proを並べてゆっくり動かすと、センサーが旧マウスのDPIを読み取って自動的に同期してくれるという機能です。マウスを買い替えたときの「なんか前と感覚が違う」問題を解消してくれます。
リフトオフディスタンス(マウスを持ち上げたときにセンサーが反応しなくなる距離)は「スマートトラッキング」機能によってマウスパッドの素材に応じて自動調整されます。さらに、リフトオフディスタンスとランディングディスタンスを26段階で個別に設定することも可能です。
ワイヤレス性能とポーリングレート ─ 8,000Hzの恩恵
Viper V3 Proは、Razer HyperSpeed Wirelessによる2.4GHzワイヤレス接続に対応しています。そして最大の特徴は、8,000Hzポーリングレートに標準対応していること。しかも対応ドングルが最初から付属しているため、追加購入が不要です。
8,000Hzポーリングレートとは
ポーリングレートとは、マウスが自分の位置情報をPCに送信する頻度のことです。1,000Hzなら1秒間に1,000回、8,000Hzなら1秒間に8,000回送信します。つまり8,000Hzでは、従来の1,000Hzと比べてマウスの動きが8倍の頻度でPC側に報告されることになります。
体感としては、画面上のカーソルの追従がより滑らかになります。特にApex Legendsのような「動く敵を追い続ける」ゲームでは、レティクルの動きが明らかにぬるぬるになるのを感じられるはずです。 ただし注意点もあります。
8,000Hzの恩恵を最大限に感じるには、PCのスペックもそれなりに必要です。CPUへの負荷が上がるため、スペックに余裕がない環境では逆にフレームレートが下がる可能性があります。
バッテリー持ちの実用性
バッテリーは1,000Hz使用時で約95時間、8,000Hz使用時で約17時間です。 8,000Hzで使うと約17時間しか持たないのは少し心もとなく感じるかもしれません。
しかし、1日3〜4時間プレイする場合でも約4〜5日は持つ計算になります。充電はUSB-Cで行え、充電しながらの有線接続プレイも可能なので、実用上は大きな問題にはなりません。
クリック感・スイッチ ─ 第3世代オプティカルスイッチの切れ味
Viper V3 Proには第3世代 Razer オプティカルマウススイッチが搭載されています。アクチュエーション(作動)速度は0.2msで、耐久回数は9,000万回。物理的な接点を持たない光学式のため、デバウンスディレイ(チャタリング防止のための遅延処理)が不要で、クリックした瞬間に入力が反映されます。 クリック感は軽すぎず重すぎず、「カチッ」とした明確なフィードバックがあります。
Apex LegendsでR-99やCARなどのフルオート武器を撃つ際のレスポンスは快適で、タップ撃ちの操作もしやすい硬さです。 クリック音はやや控えめで、メカニカルスイッチのような甲高い音ではありません。深夜にプレイしても周囲に気を遣うほどの音量にはなりにくいです。
Apex Legendsでの使用感
ここからは、このマウスがApex Legendsというゲームでどう活きるのかに焦点を当てます。
トラッキングエイムとの相性
Apex Legendsはキルタイムが長く、動き回る敵にレティクルを合わせ「続ける」トラッキングエイムが重要なゲームです。Viper V3 Proの54gという軽さと、8,000Hzのポーリングレートによる滑らかなカーソル追従は、このトラッキングエイムと非常に相性が良いです。
軽いため腕を大きく振っても疲れにくく、180度振り向きやストレイフ中のエイム調整もスムーズにこなせます。
フルオート武器での使い心地
R-99、CAR、ボルトSMGのようなフルオート武器では、リコイルコントロールしながら敵を追い続ける動作が求められます。第3世代オプティカルスイッチの反応速度と、マウス自体のコントロールしやすい形状のおかげで、指先の微調整がダイレクトに画面に反映される感覚があります。
プロ選手の使用データ
ProSettings.netのデータ(87名のApexプロ選手を対象)によると、Razer Viper V3 Proの使用率は約11.5%で製品単体では第1位。Razerブランド全体ではApexプロの約25%が使用しており、Logicool(約26%)と並ぶ二大勢力の一角を担っています。
日本のApexシーンでも、Riddle所属のメルトステラ選手などがViper V3 Proを使用しており、国内外を問わずプロからの信頼を得ている製品です。
気になる点・デメリット
良い点ばかり書いても参考にならないので、正直に気になるポイントも挙げておきます。
価格が約26,000円と高い
これは最大のハードルです。ゲーミングマウスの相場は5,000円〜15,000円あたりがボリュームゾーンで、26,000円は明らかに高価格帯。同じくハイエンドのLogicool G PRO X SUPERLIGHT 2(約19,000円〜23,000円)と比べても高めです。
8,000Hzドングルが付属している分の価格上乗せではありますが、予算に余裕がない方にとっては大きなネックになります。
8,000Hz使用時のバッテリー消耗
8,000Hzモードだとバッテリーが約17時間しか持たないため、充電頻度は確実に増えます。1,000Hzで使う分には約95時間と十分ですが、せっかくの8,000Hz対応を活かしたいなら、こまめな充電は覚悟が必要です。
手が小さめの方にはやや大きい
サイズが127.1 × 63.9 × 39.9mmと、小型マウスではありません。手の長さが17cm以下の方だと、特につまみ持ちでは持て余す可能性があります。手が小さめの方はPulsar X2H Miniのようなコンパクトなマウスの方が合うかもしれません。
他製品との比較
Logicool G PRO X SUPERLIGHT 2との違い
SUPERLIGHT 2は約60gで、Viper V3 Proより6g重い程度。最大の違いは形状の設計思想で、SUPERLIGHT 2はより「万人向けの安全な形」を追求しているのに対し、Viper V3 Proは「万能型でありながら各持ち方に高レベルで対応する」という攻めた設計です。
価格はSUPERLIGHT 2の方が約4,000円〜7,000円安く、初めてのゲーミングマウスで失敗したくない方にはSUPERLIGHT 2の方が安心感があります。
Razer DeathAdder V3 Proとの違い
DeathAdder V3 Proはエルゴノミクス形状(右手専用)で、かぶせ持ちに特化したマウスです。重量は約63gでViper V3 Proより9g重く、形状は対照的。
かぶせ持ちの方にはDeathAdder、持ち方がまだ定まっていない方やつかみ持ちの方にはViper V3 Proがおすすめです。 両製品の詳しい比較やその他のおすすめマウスについては、【2026年最新】Apex Legendsにおすすめのゲーミングマウス5選で解説しています。
まとめ ─ Razer Viper V3 Proはどんな人に向いているのか
最後に、このマウスが向いている人と向いていない人を整理します。
向いている人
Apex LegendsなどFPSで本気で勝ちたい方。予算に余裕があり、妥協のない1台が欲しい方。つかみ持ち・つまみ持ちがメインの方。8,000Hzポーリングレートを試してみたい方。プロが最も多く使っているマウスを選びたい方。
向いていない人
予算を1万円以内に抑えたい方。手が小さめでコンパクトなマウスが好みの方。かぶせ持ち特化の形状を求める方。
総合評価
性能:★★★★★(5/5) 形状の万能さ:★★★★★(5/5) コスパ:★★★☆☆(3/5) バッテリー:★★★★☆(4/5) 総合:★★★★★(4.5/5)
Razer Viper V3 Proは、価格の高さというハードルさえ越えられるなら、2026年時点で最もおすすめできるゲーミングマウスの一つです。Apexプロ使用率No.1という実績は伊達ではなく、スペック・形状・ワイヤレス性能のすべてが高い次元でまとまっています。 「迷ったらこれを買えば間違いない」と言える、現時点での完成形のようなマウスです。

